[原子力産業新聞] 2005年4月28日 第2281号 <1面>

[原子力安全・保安院] 島根3号機に設置許可 9月着工

 中国電力は26日、島根原子力発電所3号機(ABWR、137.3万kW)について、原子炉等規制法に基づく原子炉設置変更許可を経済産業相から受けた。同社は近く第1回工事計画認可を申請、今年9月着工、2011年12月の運開を目指し準備を進める。

 26日に同社の白倉茂生社長が経済産業省を訪れ、原子力安全・保安院の松永和夫院長から設置許可文書を受け取った(=写真)。

 松永院長は安全確保を要請、白倉社長は安全最優先に魂を込めて進めたいとした。

 島根原子力発電所3号機は2000年10月に設置変更許可を申請、2004年7月に第二次公開ヒアリング、今月18日と19日に原子力安全委員会と原子力委員会からそれぞれ答申を受け、同22日に文部科学大臣から同意を得た。

 現在の1、2号機に隣接して建設するが、すでに昨年3月から防波護岸などの準備工事に着手しており、2006年12月までに同工事を完了。同月から本館基礎掘削を開始し、本工事に入る予定。従来のABWRに比べ主蒸気逃し安全弁に大容量タイプを採用するなど一部改良を加えている。ABWRとして国内5基目の建設となる。

 なお、中国電力は26日、「地元の皆様や関係者のご指導、ご支援に感謝申しあげる。3号機の増設は原子力発電比率の低い当社にとって経営の最重要課題であり、長期的なエネルギーの安定確保や地球環境問題に大きく貢献でき、大変意義深い。1、2号機の安全運転に努めながら、3号機の建設工事を安全最優先で着実に進め、地域の皆様から信頼される発電所づくりに最大限の努力を傾注する」との白倉社長の所信を発表した。


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