[原子力産業新聞] 2005年5月12日 第2282号 <1面>

[原子力安全委] 東京で「リスク情報WS」開催

 原子力安全委員会主催の「原子力安全規制におけるリスク情報に関するワークショップ」が10日、東京・三田で開会した。これは、リスク情報を活用した安全規制の導入に向けて、諸外国からの専門家を招聘し、公開の場で情報交換と議論を行うもの。

 冒頭、鈴木篤之原子力安全委員長代理(=写真)は、日本ではリスク情報がまだ十分活用されていないとした上で、規制当局および事業者と、公衆との間に存在する「情報の非対称性」が、一般人への不利益をもたらしていることに懸念を表明した。電力が一般人にとって購買決定権のない商品であることからも、リスク情報に基づく適切な原子力安全規制が、これら消費者の不利益を解消することにつながるとするとともに、本ワークショップでの議論が、原子力だけでなく、他業種での安全確保などにも参考となることを期待すると述べた。

 同ワークショップでは12日まで、国内および米国、フランス、韓国より、リスク情報の活用・成果などについて、発表が予定されている。


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