[原子力産業新聞] 2005年5月12日 第2282号 <3面>

[米NRC] Dベッセに罰金545万ドル 圧力容器上蓋損傷で

 米原子力規制委員会(NRC)は4月21日、デービスベッセ原子力発電所(=写真下、PWR、91.5万kW)を運転するファーストエナジー・ニュークリア・オペレーティング社に対して、2002年3月に同原子力発電所で見つかった原子炉圧力容器上蓋の損傷に関わるNRC規制違反により、これまでで最高の545万ドル(約5億7000万円)の罰金を提示した。

 NRCによると、これまでで最高額の罰金となったのは、安全および規制上の重要性が高く、同社がNRCに対して、完全かつ正確な情報の提供を意図的に怠ったことが明白だったためという。罰金に加えてNRCは、原子炉圧力容器上蓋の浄化と検査を担当していたシステムエンジニアに対して、不完全かつ不正確な情報を意図的に記載したことで、NRCが規制する活動への関与を五年間禁止した。

 原子炉圧力容器上蓋の交換や安全系統の改良のために、同発電所は、その後さらに2年以上操業を停止、発電所の経営陣の大幅な入れ替えも行われた。


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