[原子力産業新聞] 2005年5月26日 第2284号 <3面>

[仏アレバ、アルストム社] 嶺澳3、4を受注

 仏原子炉メーカーのアレバと電力機器メーカーのアルストム社は、中国が広東省に建設を計画している嶺澳3、4号機の一次系と二次系をそれぞれ受注したと発表した。4月には仏電力公社(EDF)が同3、4の試験・立ち上げに関する契約を結んでおり、嶺澳原子力発電所は、1、2号機に続き、3、4号機も仏グループが受注することとなった。

 アレバは18日、アルストムは十六日にそれぞれ発表したもの。アレバは、運転中の嶺澳1、2(=写真、PWR、99万kW)と同型の電気出力100万kW級の原子炉一次系と計装制御系を受注。受注額は2基で4億ユーロ(540億円)としている。

 アルストムは、同社の百万kW蒸気タービン・発電機パッケージ2基を受注、受注金額は8000万ユーロ(108億円)としている。仏グループとしては、大亜湾1、2号機、嶺澳1、2号機に続く、三回目の受注だ。

 今回の受注を巡っては、J=P・ラファラン首相など、仏政府首脳が前面に出て受注活動を支援した。同首相が今年4月に訪中した時には、アレバのA・ローベルジョン会長も同行。そのさい、嶺澳原子力発電所を所有する中国広東核電集団公司(CGNPC)等と、嶺澳3、4号機の建設に関する技術援助契約に調印している。

 中国の国務院(内閣)は昨年7月、嶺澳3、4号機と三門1、2号機の建設を承認。この4基に対しては、仏グループ、米ウェスチングハウス・三菱重工、ロシアの3グループが入札している。


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