[原子力産業新聞] 2005年6月2日 第2285号 <1面>

[政府] 04年度エネ白書を公表 エネルギー価格高騰など指摘

 政府は5月27日、2004年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書)を閣議決定した。

 エネルギー白書は02年に成立したエネルギー政策基本法に基づき、当該年度の施策概要を閣議決定後に国会報告するもので、04年度版は第2回目となる。

 04年度版は重要事項、第1部「エネルギーを巡る課題と対応」、第2部「エネルギー動向」、第三部「04年度においてエネルギーの需給に関して講じた施策の概要」などで構成。

 重要事項では、エネルギー価格の高騰、2030年のエネルギー需給展望、京都議定書の発効、省エネルギー対策の抜本的強化、核燃料サイクルの推進等、東シナ海資源開発問題、関西電力美浜発電所3号機二次系配管破損事故、自然災害への対応などを取り上げた。このうち価格高騰(=図)では原油だけではなく天然ガス、石炭、ウランなど全てが上昇していることを示し、ウラン価格高騰要因として、03年4月のマッカーサーリバー鉱山の事故、ロシアの解体核希釈低濃縮ウランの一部国内消費、余剰在庫の減少など、主に供給面による事情を指摘した。核燃料サイクル政策の推進では、原子力委員会・新計画策定会議による再処理方針の中間取りまとめ、バックエンド新法の成立、再処理工場のウラン試験開始などを取り上げた。(本紙来週号で原子力関係の概要を紹介の予定)。


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