[原子力産業新聞] 2005年6月2日 第2285号 <3面>

[米ニュースタート社] 6候補サイトを選定

 エクセロンやTVAなど米国の主な電力会社と原子炉メーカー等で構成する「ニュースタート・エナジー・デベロップメント社」は、5月20日、新規原子力発電所用候補サイトとして、6か所を選んだと発表した。

 同社はこの夏、さらに絞り込みを進め、地元からの誘致策等を検討し、米原子力規制委員会(NRC)に建設・運転一括許認可(COL)申請を行う対象として、10月までに二サイトを選定する予定だ。

 今回ニュースタートが選んだのは、@ベルフォンテ原子力発電所サイト(アラバマ州、TVA所有)Aグランドガルフ原子力発電所サイト(ミシシッピ州、エンタジー・ニュークリア所有)Bリバーベンド原子力発電所サイト(ルイジアナ州、エンタジー所有)Cサバンナリバー・サイト(サウスカロライナ州、DOE所有)Dカルバートクリフス原子力発電所サイト(メリーランド州、コンステレーション・エナジー所有)Eナインマイルポイント原子力発電所サイト(ニューヨーク州、コンステレーション・エナジー所有)――の6サイト。

 ニュースタートは、今年夏からこれらのサイトを75の条件によって選考にかけ、最終的に、GEの経済的簡素化BWR(ESBWR)と、ウェスチングハウスの受動的PWRのAP1000を建設するサイトそれぞれ一か所を10月までに選定、またDOEに対してCOLに必要な経費の50%負担を求めていく予定だ。

 ニュースタートは、この六サイト周辺の地元関係者にコンタクトを開始、開発関係者に手紙を送るとともに、この夏には説明のため関係者を訪問することも考えている。同社によると、グランドガルフ、サバンナリバー、ナインマイルポイントの各サイトの地元指導者が誘致に興味を表明しており、サバンナサイトでは、地元の事業者と自治体が「原子力技術認識委員会」を設立したという。


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