[原子力産業新聞] 2005年6月2日 第2285号 <4面>

[運転速報] 5月利用率は67.0%へ1.0ポイント下降

 日本原子力産業会議の調べによると、05年5月のわが国原子力発電所の平均設備利用率は67.0%、時間稼働率は65.0%で前月よりそれぞれ1.0ポイント、1.2ポイントの下降となった。昨年同期の設備利用率76.8%と比較しても9.8ポイント下回っている。

 同月中、設備利用率が100%以上に達した発電炉は、105.3%を記録した関西電力の高浜2号機を筆頭に、計32基を数えた。

 この間、定期検査により停止していた、東京電力の柏崎刈羽3号機が13日に、中部電力の浜岡3号機が31日に営業運転を再開した。また、定検により発電を停止したところはなかった。

 設備利用率を炉型別に比較すると、BWR(計30基、総出力2775.6万kW)が60.6%で前月より3.3ポイント上昇、PWR(計23基、同1936.6万kW)が76.1%で同7.1ポイント下降している。

 また、電力会社ごとにみると、原電(計3基、総出力261.7万kW)が59.0%、北海道電力(計2基、同115.8万kW)が102.7%、東北電力(計3基、同217.4万kW)が64.6%、東京電力(計17基、同1730.8万kW)が64.2%、中部電力(計5基、同499.7万kW)が51.1%、北陸電力(計1基、同54.0万kW)が102.1%、関西電力(計11基、同976.8万kW)が68.9%、中国電力(計2基、同128.、0万kW)が64.4%、四国電力(計3基、同202.2万kW)が101.7%、九州電力(計6基、同525.8万kW)が68.2%となった。

 トラブル等だが、東京電力の福島第二1号機において、原子炉格納容器内雰囲気モニタの定例点検で、モニタに空気を取り込む配管入り口への閉止栓取付により、計測できない可能性が確認され、25日に点検のため原子炉を停止、原因について調査中である。


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