[原子力産業新聞] 2005年6月16日 第2287号 <4面>

[日立メディコ] 歯科用コーンビームX線CTを発売

 日立メディコはこのほど、歯科インプラント治療等における三次元画像診断に適したコンパクトサイズの歯科用コーンビームX線CT装置「CB Throne」(シービースローン)(=写真)を発売した。

 同装置は、従来機種の高画質・短時間撮影機能はそのままに、診断の目的を歯科インプラントに絞り込むことで、従来に比べて約40%の小型化を実現。最小で1.8m×1.8mのスペースに設置できる。また、回転アームの支柱が無いデザインにより、被検者の圧迫感を低減。定価(標準システム)は、3045万円(税込)。中規模歯科医院などを対象に、初年度約50台の販売を目指す。

 近年、歯科用インプラント治療に代表される歯科治療技術の高度化を背景に、歯科医療においても三次元画像診断が急速に普及し始めている。また、最近では大学病院や大規模歯科医院中心に行われてきたインプラント治療が中規模歯科医院でも行われるようになり、より小型でリーズナブルな装置が求められていた。

 「CB Throne」は、こうしたニーズに対応したもので、コンパクト化と高いコストパフォーマンスを実現。同社では02年に大学病院や大規模歯科医院向けの歯科用コーンビームX線CT装置を発売しており、今回の新機種の発売により、歯科用X線CT装置のラインナップの充実を図る。

 コーンビーム撮影技術は、被写体に円錐状のX線ビームを照射して回転撮影を行い、三次元画像を生成する三次元X線計測技術。通常のX線CT装置に比べ、低被ばく・高解像度の撮影が可能という。


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