[原子力産業新聞] 2005年7月7日 第2290号 <1面>

[文科省] ITER関連施設を青森県に 文科省局長が見通し

【1日共同】文部科学省の坂田東一・研究開発局長は1日、青森県庁に三村申吾知事を訪ね、同県六ヶ所村への国際熱核融合実験炉(ITER)誘致断念の見返りとして関連施設を村内に立地することになるとの見通しを伝えた。

 坂田局長は想定される関連施設について「例として遠隔実験研究センターやシミュレーションセンター、原型炉の設計研究がある」とした上で「次世代炉の設計研究で技術の蓄積ができれば将来に向けての実績となる」と話した。

 会談で三村知事が関連施設の立地場所について「私どもは六ヶ所村を念頭に置いているが、約束と認識していいのか」と質問したのに対し、坂田局長は「関係閣僚の意向で、(六ヶ所村が)今の方針と受け止めていただきたい」と答えた。

 三村知事は、ITER本体誘致の断念は残念との意向を重ねて示す一方で「(関連施設の)立地でお役に立てると思う」と述べた。


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