[原子力産業新聞] 2005年7月7日 第2290号 <1面>

[関西電力] 森新社長が美浜発電所で訓示 福井県知事とも面談

【4日共同】関西電力の森詳介新社長は4日、昨年8月に11人が死傷した蒸気噴出事故を起こした美浜発電所を訪れ、所員約150人に対し「事故で何より大切な地元と社会の信頼を失い、当社発足以来の危機に直面している。安全を最優先に取り組み、信頼を回復することが喫緊の課題だ」などと訓示した。

 これに先立ち、森社長は福井県庁で西川一誠知事と面談。森社長は再発防止策の徹底を誓った上で、近く美浜町内に移転する原子力事業本部について「地域の一員として、福井県内の人の思いを肌で感じながら運営に当たる」と説明した。

 西川知事は「実効性を上げないと意味がない。社員一人一人が地域に溶け込んで、問題に取り組んでもらいたい」と注文を付けた。

 面談後、記者会見した森社長は事故以来停止している美浜3号機の運転再開について、「地域のみなさまの理解が大前提だ」と述べ、信頼の回復を優先させる考えを示した。


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