[原子力産業新聞] 2005年7月7日 第2290号 <4面>

[運転速報] 6月利用率は72.4%へ5.4ポイント上昇

 日本原子力産業会議の調べによると、05年6月のわが国原子力発電所の平均設備利用率は72.4%で前月から5.4ポイントの増加、時間稼働率は71.1%で同6.1ポイントの増加となり、定期検査により停止していた九州電力の玄海発電所(=写真)2基が発電を再開するなど、盛夏電力需要期に向けた供給体制が整いつつある状況だ。

 6月の原子力発電所運転実績は、総発電電力量245億7850万8000kWhで、昨年同期の249億2658万5000kWhにはやや及ばず、設備利用率も、昨年同期の75.7%より3.3ポイントの減少となった。

 同月、設備利用率が100%を超えた発電炉は計30基に上り、最高は関西電力の高浜2号機が記録した105.0%で、月ごとの数値でみると同機は4か月連続して首位に立った。以下、同高浜1号機(104.0%)、東北電力の女川3号機(103.4%)がこれに続いている。

 この間、定検停止していた発電炉で、東京電力の福島第一5号機、同柏崎刈羽7号機、関西電力の大飯2号機、九州電力の玄海1、4号機の計5基が戦列復帰している。一方、東京電力の福島第一4号機、同柏崎刈羽1号機、関西電力の大飯3号機の計三基が定検により発電を停止した。

 設備利用率を炉型別にみると、BWRが68.4%、PWRが78.2%、また、電力会社ごとにみると、原電が26.1%、北海道電力が102.6%、東北電力が101.9%、東京電力が67.4%、中部電力が73.1%、北陸電力が101.5%、関西電力が67.7%、中国電力が43.1%、四国電力が101.5%、九州電力が94.3%となった。


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