[原子力産業新聞] 2005年7月14日 第2291号 <1面>

[東京電力] 福島一・1が発電開始

 東京電力は8日午前、福島第一原子力発電所1号機の制御棒を引き抜き原子炉を起動、臨界を達成した(=写真)。その後、原子炉を約70気圧まで昇圧し、13日午後、発電を開始した。福島第一1号機の原子炉が起動するのは、02年10月26日に漏えい率検査のために中間停止してから、約2年8か月ぶり。

 現在のスケジュールでは、15日にいったん停止し、再起動後、23日d頃に全出力運転、8月中旬には定検を終了する予定だ。

 1号機については、6月29日、佐藤栄佐久・福島県知事が、勝俣恒久・東電社長に運転再開を認める旨を伝えていた。

 1号機の運転再開について、福島第一原子力発電所 の大出厚所長は、「これまで発電所では、故障やミス等が発生した際の『まずは第一報』を、全員に徹底させるとともに、適切な情報公開により発電所の運営状況を地域の皆さまにお伝えする」努力を行ってきたとしながらも、今後さらに、「安全で信頼できる」発電所を目指し、たゆまず努力すると述べている。


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