[原子力産業新聞] 2005年7月14日 第2291号 <2面>

[日本原燃] 水漏れで青森県に報告

 日本原燃は12日、使用済燃料受入れ・貯蔵施設のバーナブルポイズン取扱いピットの水漏れに関する対応策をまとめ、青森県などに報告した。これを受け三村申吾知事は同日上京、原子力安全・保安院の松永和夫院長を訪ね、今回の対応策の適切な評価を求めた。

 報告によると、水漏れ(自然滴下で約0・02リットル/h)はピットの三隅コーナー付近の一箇所で発生。当該箇所は施工の際、三隅部用ステンレス板の形状とコンクリート壁が合致せず、計画外で一部を切り欠き・肉盛溶接。さらに計画外のため肉盛部をグラインダー研磨していた。このため溶接厚が0.05mmと薄く、その後の工事などの際の加重で貫通孔が発生した模様。総点検の際には当該箇所が曲面でもあり、計画外溶接を見抜けなかった。

 同社では今後1、2か月をかけプール全体の同様箇所を詳細に点検するとともに、水漏れの監視体制の強化、遠隔水中漏えい箇所特定技術・補修技術などの整備を行う。

 三村知事は日本原燃の兒島伊佐美社長に対し、「安心という観点から誠に遺憾」とし、松永院長には保安院としての評価の地元での報告などを求めた。


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