[原子力産業新聞] 2005年9月1日 第2297号 <1面>

[原子力委] 政策大綱 東京で「聴く会」開催

 原子力委員会は8月26日、都内で「原子力政策大綱案に対するご意見を聴く会」を開催した(=写真)。同会には、5都市合わせ963名が参加。各会場とも大綱案に賛同あるいは肯定的な意見が多数を占めたが、安全・安心への取組みが不十分、プルトニウム利用や放射性廃棄物処分が不透明などの指摘とともに、分かり易い大綱に対する要請も多かった。

 5都市での開催の最後で、初めて電力消費地での開催となった東京会場には151名が参加。近藤委員長の大綱案説明の後、20名あまりが意見を述べた。

 概ね大綱案の内容を支持する意見が多く出されたが、風評被害対策、エネルギー・原子力教育の充実、FBRサイクル技術開発計画の明確化、原子力技術の継承、プルトニウム利用の明確化、アジアにおける原子力協力の強化などを求める意見も出された。

 原子力委員会では大綱案に対する意見募集やご意見を聴く会の開催も終了したことから、近く策定会議を再開し、これらでの意見を踏まえ、最終的に原子力政策大綱を検討、決定する。


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