[原子力産業新聞] 2005年9月1日 第2297号 <3面>

[九州電力] 玄海3プルサーマル計画 経産省から許可受ける

 九州電力は7日、玄海3号機(PWR、118万kW)のプルサーマル実施計画について、原子炉等規制法に基づく原子炉設置変更許可を経済産業大臣から受けた。2010年度までを目途に実施の予定で、今後は佐賀県、玄海町など地元自治体の対応が焦点となる。

 7日に九電の谷口碩・東京支社長が経済産業省を訪れ、6日付けで原子力安全・保安院長に就任したばかりの広瀬研吉院長から許可文書を受け取った(=写真)。当初、松尾新吾社長が訪れる予定だったが、同社長は台風14号被害復旧の陣頭指揮にあたっているため、谷口支社長が訪れた。

 広瀬院長は、「安全に万全を期し、しっかり取組んで欲しい」と要請。同支社長は「今後は地元の判断を待つことになるが、安全を第一として計画が着実に進むよう最大の努力をはらう」とした。

 また、松尾社長は同日、「今後とも安全確保に万全を期しつつ、地元の皆様のご理解とご協力を得ながら、プルサーマル計画実施に向けて、一歩一歩着実に進めたい」とのコメントを発表した。

 同社は原子炉設置変更許可を04年5月申請。経産省は今年2月までに安全審査を終え、原子力安全委員会と原子力委員会に諮問。先月末には両委員会が許可基準の適用について妥当と答申し、今月2日に文部科学大臣が同意していた。


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