[原子力産業新聞] 2005年9月22日 第2300号 <2面> |
[政府] 核テロ防止条約に署名 小泉首相が15日、国連で政府は13日の閣議で、「核によるテロリズムの行為の防止に関する国際条約(仮称)」に署名することを決定、「2005年国連首脳会合」出席のためニューヨークを訪問していた小泉首相が、15日に国連で署名した。 14日にはロシアのプーチン大統領、ブッシュ米大統領、ドビルパン仏首相などが署名、14〜16日までの同首脳会合中に、ほとんどの主要国が署名する見込み。 署名後、小泉首相は「日本として今後もしっかりテロ対策に取り組んで行きたい」と述べた。 国連首脳会合は、国連総会の機会に開かれたもので、170か国から元首・首脳が出席。小泉首相は日帰りで参加、演説を行ったほか、アナン国連事務総長と会談した。 「核テロ防止条約」は、放射性物質や核爆発装置等を所持、使用する行為を犯罪とし、犯人の処罰、引渡し等を定めたもの。1996年に国連総会で採択された「国際テロリズム廃絶措置」決議を契機に、1997年から国連で交渉が開始。今年四月に国連総会で採択された。 条約は、死または身体の重大な傷害、財産の損害等を引き起こす意図で、@放射性物質や核爆発装置等を所持、使用等する行為A放射性物質の放出を引き起こすような方法で原子力施設を使用しまたは損壊する行為等――を犯罪とする。 締約国に対しては、犯人や容疑者が刑事手続を免れることがないよう、裁判権を設定すること、犯人を関係国に引き渡すか、訴追のため事件を自国の当局に付託するかのいずれかを行うこと等を義務付けている。 |