[原子力産業新聞] 2005年9月29日 第2301号 <3面>

[米USEC] 大規模リストラ策 新社長にウェルチ氏

事業再編を進めている米国濃縮会社(USEC)は、15日、J・ウェルチ氏が新たに社長兼CEOとなり、R・メラー現CEOは会長となるトップ人事を発表した。10月3日付。ウェルチ氏は海軍潜水艦部隊出身。退役後、ジェネラル・ダイナミックス社マリン・システムズ・グループ担当上級副社長などを務めた。

これに先立ちメラー氏は7日、将来に備えるためとしてUSECの大規模再編を発表した。

再編は、新型遠心分離機の「米国遠心分離機」の実証と実用化を最重点とする一方で、信頼性があり、効率のよい濃縮事業の維持に向けて組織を合理化し、本社の規模を縮小する。

全社的見直しの第1段階として、上級管理職の削減と退職をはじめ、ベテスダ本社からパデューカ、ケンタッキー州、パイクトンへの異動などが行われる。本社再編の後、現場組織の再編に着手する。

USEC本社は132名を抱えているが、9月末までに三分の一を削減する。この削減により、給与および関連費が年間800万ドル節減されるが、第3四半期に一時費用として約500万ドルを計上する。この人員削減と、これまでの経費節減努力により、2004年末のNACインターナショナル社買収関連費用600万ドルを加えても、年間の販売費、一般経費、管理費が2004年レベルを1300万ドル下回る。さらに、パデューカ工場の従業員50名が自主退職する。

USECは、2005年の利益を1800万ドルから2300万ドル、1株あたり21セントから27セントとする予定だ。


Copyright (C) 2005 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.