[原子力産業新聞] 2005年11月4日 第2306号 <4面> |
[運転速報] 10月利用率は71.6%へ4.2ポイント上昇日本原子力産業会議の調べによると、国内原子力発電所の05年10月平均設備利用率は71.6%、同時間稼働率は68.7%。前月からそれぞれ4.2ポイント、3.5ポイント上昇の遜色ない水準で、昨年同期の利用率58.6%と比較すると大幅に上回っている。特に、PWRの利用率は80.4%にも達した。全原子力発電所の発電電力量は250億9522万kWh、各発電プラントの稼働状況等は図表の通りである。 今期は、計三十基のプラントの設備利用率が100%を越しており、最高は関西電力の高浜2号機に記録した105.0%、月ごとの数値ではこれで同機は8か月連続の首位となった。また、同1、3、4号機がいずれも103.1%でこれに次いでいる。 10月に定期検査中の発電炉で併入したのは、東京電力の柏崎刈羽5号機の一基で、一方、同福島第二2号機が25日から104日間の予定で、定検に伴い停止した。また、8月16日に発生した地震の影響により停止している東北電力の女川3号機(=写真)は、当初の10月からの予定を前倒しして9月末より定検を開始しており、燃料の取替や制御棒駆動機構の点検、出力領域モニターの取替等を行うこととしている。 現在、東北電力の東通1号機(BWR、110万kW)、北陸電力の志賀2号機(ABWR、135.8万kW)が、それぞれ本年12月、来年3月の営業運転開始に向けて試運転を行っている。 |