[原子力産業新聞] 2005年11月17日 第2308号 <1面>

[原子力機構] 幌延で立坑掘削開始 08年度完成を目標

 日本原子力研究開発機構の幌延深地層研究センターは9日、第一期の地下施設工事を開始した(写真は安全祈願祭=原子力機構提供)。3本の立坑のうち換気立坑、東立坑および両立坑を連結する水平坑道の一部を施工するもので、08年度末の完成を予定している。

 同センターは00年度以降、地上からの調査研究や造成工事を進めてきたが、今回の地下施設工事の開始により、同センターにおける高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発は第2段階に入る。

 東立坑の直径は6.5mで第1期工事における深さは約280m、換気立坑は同じく4.6mで約400m、水平坑道は幅4m・高さ3.6mの半円形。東立坑は発破工法、換気坑と水平坑道は機械掘削工法により行う。引続き09年度からは西立坑、東立坑延長など第2期地下施設工事に着手する計画。

 同センターでは9日、工事に先立ち宮本明・幌延町長、武田精悦所長らが出席して安全祈願を行い、武田所長は、「本日の工事開始もひとえに地元幌延町をはじめ皆様のご理解ご協力のおかげと考えております。 地下施設の建設に際しましては、安全確保を第一に作業を進めること、そして、これまで同様に公開を原則にオープンな体制で行うことが重要と考えております。 今後とも皆様のご理解とご協力をいただけるよう最善を尽くして参る所存です」とのコメントを発表した。


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