[原子力産業新聞] 2006年1月5日 第2313号 <12面> |
[北陸電力] 志賀原子力発電所2号機 3月運開予定今年3月の営業運転開始を目前に控えた、北陸電力の志賀原子力発電所2号機(ABWR、135.8万kW)の建設が、いよいよ大詰めを迎えている。昨年11月末時点での工事進捗率は、99.4%。昨年4月の燃料装荷以降、試運転は順調に進んでおり、現在は建設の最終段階となる100%出力段階における各種試験が実施されている。今号では今年運開する唯一の原子力発電所として、北陸電力2機目にして、同社の全発電ユニットの中でも最大のものとなる志賀2号機を、写真を中心に紹介する。 わが国4番目となるABWR炉の志賀原子力発電所2号機は、出力も135.8万kWと、国内最大級の規模を誇る最新鋭ユニットだ。 一方で、通常は原子炉に対して垂直に配置されるタービンが、一直線上に配置される「I型配置」や、海底トンネル方式の取・放水路など、1号機と同様の「伝統」も、しっかりと受け継がれている。 志賀2号機が運開すると、同社の年間総発電電力量に占める原子力のシェアは約45%(原電からの買電分含む)と大幅に上昇。さらに水力も含めると、同社の総発電電力量のうち約7割が「CO2を出さない発電」になる。 このことからも志賀2号機の運開は、北陸電力にとって非常に大きな意味があると言えるのではないだろうか。 建設には、世界に3台、国内には1台しかない930トン吊りの世界最大級のクローラクレーン「ビッグアイビス(大きな朱鷺)」が活用された。 ビッグアイビスの活躍により、あらかじめ工場等でモジュール化・大型ブロック化した機器や構造物を吊り込むことが可能になり、安全確保、作業工程の確保、品質確保等の面で、大幅な向上を見たという。 所在地 石川県羽咋郡志賀町 |