[原子力産業新聞] 2006年1月5日 第2313号 <3面>

[ロシア] レニングラード発電所 溶融炉爆発で3名死傷

 ロシア原子力庁によると、レニングラード原子力発電所(RBMK4基、各100万kW)の近くで12月15日、溶融炉が爆発、中から溶けた金属が漏洩し、1人が死亡、2人が重傷を負う事故があった。同庁は、「原子力発電所の運転とは無関係」で、放射能漏洩等は無かったとしている。

 この事故は、同発電所近隣で金属の溶融炉を運転しているエコメット社で起こったもの。ロシア原子力庁によると、「通常の製造工程で溶解金属の放出が生じた。推定される原因は、中空の鉄製容器が炉に混入したこと」としている。エコメット社は、レニングラード原子力発電所から1〜2kmの場所に金属廃棄物溶融施設を設置し、同発電所から出される低レベル廃棄物の処理・加工を行っている。

 レニングラード1、2、4号機は運転中、同3号機は近代化作業のため停止中だったが、発電所の運転には影響はなかった。また、同原子力発電所周辺の放射線レベルにも変化はない。


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