[原子力産業新聞] 2006年1月26日 第2316号 <1面> |
[経産大臣] 新国家エネ戦略策定へ協力求める 二階経産相と電力首脳が懇談二階俊博・経済産業大臣と電力業界との懇談会が20日、都内のホテルで行われた(=写真)。その中で二階経産相は、「新国家エネルギー戦略」の5月とりまとめに向けて、電力各社に協力を求めた。 原子力立地について二階大臣は、エネルギーセキュリティの重要性を認識し、道府県知事が一同に会して議論する場を設けるほか、「地元との対応を丁寧に」行っていく姿勢を明らかにした。 一方電力側は、自然災害や燃料調達の厳しい今冬、石炭火力も有効利用しながらエネルギー安定供給に努めている現状などを報告した。 勝俣恒久・電気事業連合会会長(東電社長)はまず、昨年末からの豪雪による発送電設備への被害状況から、リスク管理の重要性を再認識したと述べた上で、必要不可欠なインフラとして、今後とも電力安定供給に一層努めていくことを表明した。 さらに電力側から、エネルギーベストミックスに向けた石炭の有効利用やクリーンテクノロジー開発にも取り組んでいる現状、電力自由化に伴う4月以降の料金値下げなど、各社に創意工夫を求めているとの説明があった。 原子力については、安全確保、品質保証を大前提とし、立地対策に「心して取り組む」として、地域共生の重要性をアピールした。 一方、二階経産相は、各界の合意を得て「新国家エネルギー戦略」策定を進めていくとともに、原子力立地に関しては、13道府県知事との話し合いにより円滑な推進を図っていくなど、今後のエネルギー政策への協力を要請した。 なおこの会合には、経産省側から二階経産相、西野あきら副大臣、片山さつき大臣政務官、小林温大臣政務官、杉山秀二事務次官、小林信因資源エネルギー庁長官、広瀬研吉原子力安全・保安院長などが出席、電力側は電力各社および日本原燃の社長が出席した。 |