[原子力産業新聞] 2006年2月9日 第2318号 <3面>

[米国] 原子力への投資を強調 米大統領が一般教書演説

 ブッシュ米大統領は1月31日、上下両院で恒例の一般教書演説を行い、「米国の競争力を保つためには安いエネルギーが必要だ」としながらも、「アメリカは石油中毒だ」と、異例の表現で米国の石油依存度の高さを警告。「クリーンで安全な原子力」などへの投資が必要だと強調した。

 ブッシュ大統領は、2001年以来100億ドル(1兆2000億円)以上を清潔で経済的、信頼性の高いエネルギー源の研究につぎ込んでおり、まさに成果が上がりつつあると強調。「先進エネルギー構想」として、DOEのクリーン・エネルギー研究の予算を22%増とすることを明らかにした。

NEIが歓迎のコメント

 米原子力エネルギー協会(NEI)のボウマン理事長は1月31日、ブッシュ大統領の一般教書演説について歓迎のコメントを発表。「原子力発電の拡大を掲げる大統領の施政方針は、米国の原子力ルネサンスに追い風」とした上で、米原子力産業界は大統領と歩調を合わせ、米国の長期的なエネルギー・セキュリティの確立に邁進すると述べた。また、すでに複数の電力会社が新規立地可能性サイトを選定していることを挙げ、「原子力産業界は原子力ルネサンスに向けて積極的に動き出しており、2015年までに国内で12〜15基の原子力発電所が建設される」と述べた。


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