[原子力産業新聞] 2006年2月16日 第2319号 <1面> |
[エネ調・サイクル安全小委] アクティブ試験計画等了承 青森県 安全協定を検討総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会の核燃料サイクル安全小委員会は13日、第9回会合を開催、日本原燃六ヶ所再処理施設のアクティブ試験計画とウラン試験報告を了承した。これを受け保安院の薦田康久審議官は14日、青森県の三村申吾知事などを訪ね、国としての評価結果を報告。青森県はアクティブ試験に伴う安全協定の検討に入った。今後、議会などの審議を経て、安全協定を締結、同試験が始まる見通し。(4面に関連記事) 核燃料サイクル安全小委員会が了承したアクティブ試験計画書とウラン試験報告書は、日本原燃がそれぞれ12月22日と1月31日に提出したもの。 アクティブ試験計画書については、同小委員会が02年に示した「原燃再処理施設の試験運転段階の安全規制」を踏まえた保安院による「妥当」との判断を了承。ウラン試験報告書についても保安院による安全上重要施設の機能維持の確認などに対する「妥当」との評価を了承した。この結果を原子力安全委員会に報告、同委員会の再処理施設安全調査プロジェクトチームは14日に会合を開き、アクティブ試験計画書に対する規制行政庁の審査は適切との判断を示した。 薦田審議官は三村知事に、アクティブ試験への移行は安全上問題がないとの国の判断を報告、同知事は一層の監督・指導を求めた。同日、日本原燃の兒島伊佐美社長も同知事を訪ね、アクティブ試験に伴う保安規定の変更認可申請提出や県内4か所での説明会の開催予定(18日と19日)とともに、サイクル政策の要を担うという使命を自覚した事業推進を説明した。 これを受けて三村知事は安全協定の検討に入ることを表明。17日には電気事業者にプルトニウム利用計画を確認するとともに、県の原子力政策懇話会を開催、22日には議会全員協議会での審議も行う。 日本原燃は今月からアクティブ試験の開始を予定しているが、今月中の関係自治体との安全協定締結は日程的にかなり微妙な情勢になっている。 |