[原子力産業新聞] 2006年2月16日 第2319号 <3面>

[スウェーデン] オスカーシャム3で20%出力増強 続々と

 スウェーデンでオスカーシャム原子力発電所を運転するOKG社はこのほど、オスカーシャム3号機(BWR、120万5000kW)の具体的な出力増強計画を発表した。10億スウェーデンクローナ(約156億円)を投じ、3号機の出力を145万kW(20%増)まで増強する計画で、3号機の年間発電電力量は90億kWhから110億kWhに増大する。

 今後OKG社は政府からの承認を待ち、2008年に改造工事に着手する。原子炉系統はウェスチングハウス社が、タービン系統などはアルストム社が改造工事を請け負う。

 スウェーデンではバーセベック1、2号機が、それぞれ1999年11月、2005年5月に強制閉鎖されたが、それ以外の原子力発電所を閉鎖する計画はない。逆に近年、同国の原子力発電所は続々と出力を増強する方針を表明しており、2005年10月に政府から出力増強の承認を得たリングハルス1、3号機以外にも、オスカーシャム3号機、フォルスマルク1〜3号機などが政府からの承認待ちの状況だ。そのほかにも出力増強を計画している原子力発電所があり、バーセベック発電所の閉鎖で逼迫した電力供給の現状を示している。


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