[原子力産業新聞] 2006年2月23日 第2320号 <2面>

[GIF] 福井で開催 SFRシステム取決めに3か国が調印

 第4世代原子力システムの研究開発に関する国際フォーラム(GIF)は15日と16日、福井市の福井県国際交流会館で政策グループ会合を開催、ナトリウム冷却高速炉(SFR)のシステム取決めに日本原子力研究開発機構、米国エネルギー省、フランス原子力庁の3か国機関が調印した。韓国、英国、ユーラトムも数か月以内に調印の予定で、SFRは5か国・1機関により開発を進めることになる見通し。

 このシステム取決めは昨年2月28日に各国政府間で締結されたGIFフレームワーク協定(枠組協定)を受け、参加国間で検討を進めてきたSFRの研究開発に係わる包括的な取決め。今回、韓国、英国、ユーラトムは自国内などの手続きの未了から調印出来なかったという。より個別具体的な協力項目は、この下のプロジェクト取決めにより規定、同取決め交渉も進められている。

 SFRシステム取決めの中で、原子力機構は「もんじゅ」から得られた知見を有効に活用するとともに、GIFを通して得られた成果を実用化に向けた開発に反映する方針。

 政策グループ会合は参加各国各2名の代表で構成するGIFの最高意志決定機関。議長はジョンソン・米国エネルギー省原子力エネルギー科学技術局長代行、副議長は佐賀山豊・原子力機構次世代原子力システム研究開発部門副部門長とブシャール・フランス原子力庁顧問が務める。今会合にはGIF参加国から約60人が出席した。

 次回会合は7月にワシントンで開催の予定で、この会合かあるいはこれ以前に超高温ガス炉(VHTR)のシステム取決めが締結される見通し。続いて超臨界水冷却炉(SCWR)、ガス冷却高速炉(GFR)などの順で同取決めの検討作業が進んでいる。


Copyright (C) 2005 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.