[原子力産業新聞] 2006年3月2日 第2321号 <2面>

[経産相] 川内3「環境影響評価方法書」で追加検討を勧告

 九州電力は2月27日、同社の計画する川内原子力発電所3号機増設にかかわる環境影響評価方法書に対する、経済産業大臣からの勧告を明らかにした。

 九電は昨年8月、環境影響評価法及び電気事業法に基づき、「川内原子力発電所3号機増設計画に係る環境影響評価方法書」を経産相に届け出ていた。

 勧告では、「環境影響評価項目」について、公有水面の埋め立て工事に用いる土砂はあらかじめ溶出試験を行い、結果、有害物質が水質に影響を及ぼすおそれがある場合は、評価項目への追加を検討することを明記。また「環境影響評価手法」については、@建設機械の稼働に伴い排出される窒素酸化物について、作業船等船舶による影響についても考慮した予測・評価を行うことAカラフトワシについては、地形改変及び施設の存在に伴う影響に加え、工事資材等の搬出入に伴う影響が懸念される場合は、予測及び評価を行うことB地形改変および施設の存在に伴うウミガメへの影響について、適切な調査を実施した上で予測及び評価を行うこと――を踏まえた上で、適切な評価を実施することを求めている。

 これを受けた九電では同勧告に加え、「鹿児島県知事からの意見などにも配慮して、現況調査を開始したい」としている。


Copyright (C) 2005 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.