[原子力産業新聞] 2006年3月23日 第2324号 <2面>

[原子力委・研究開発専門部会] 04年度終了課題を事後評価

 原子力委員会の研究開発専門部会原子力試験研究検討会は16日、第12回会合を開催、04年度終了課題の事後評価結果、05年度クロスオーバー研究の年次評価結果、07年度原子力試験研究の基本方針など審議し、これらを基本的に了承した。

 事後評価の対象は生体・環境影響基盤技術10課題、物質・材料基盤技術9課題、防災・安全基盤技術など合計24課題。このうち国立療養所香川小児病院の悪性脳腫瘍に対する中性子捕捉療法、産業技術総合研究所の超高強度レーザーによる高エネルギー粒子・放射源に関する研究など8課題がA評価(計画以上の成果)。14課題がB評価(計画通りの成果)、2課題がC評価(計画以下の成果)となった。

 04年度から開始されているクロスオーバー研究の評価は、評価者と被評価者の継続的議論による効果的な研究開発の推進が目的。今回は、低線量域放射線に特有な生体反応の多面的解析、照射・高線量領域の材料挙動制御のための新しいエンジニアリングの2件について評価した。

 07年度原子力試験研究は限られた経費の重点的・効率的な配分を進める。採択基準を引き上げ、課題の質の向上を図る。研究課題の提案は原子力に関する関係行政機関からとし、クロスオーバー研究の募集は行わない。


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