[原子力産業新聞] 2006年4月20日 第2328号 <3面>

濃縮は「政治的PR」との見方

イランのアハマディネジャド大統領は12日、ナタンツのパイロット燃料濃縮プラント(PFFP)で原子力発電所用の低濃縮ウラン(濃縮度3.5%)の製造に成功した、と宣言。米国などから激しい反発を受けている。しかしこれは「イランの政治的PR」と考える向きも多い。

ロシア連邦原子力庁のキリエンコ長官は4月13日、「実験室規模の濃縮」とコメント。イランが164基の遠心分離機から構成される1カスケードを所有していることは以前から知られていたとの見方を示した。

カーネギー・モスクワセンターの核不拡散問題専門家も、「PFFPでは、兵器級の高濃縮ウランを製造するとしても3年以上かかり、脅威ではない」と分析している。


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