[原子力産業新聞] 2006年5月25日 第2332号 <1面>

予算基本方針を決定 原子力委 FBRサイクルなど提示

原子力委員会は23日の定例会議で来年度の原子力関係予算の基本方針を決定した。安全対策の充実、高レベル放射性廃棄物の処分地選定、FBRサイクル技術の研究開発、国際社会への対応の充実などを重点事項に掲げた。同委員会は近く各省庁に提示する。

基本方針は、基盤的活動、利用推進活動、中・長期的基盤構築に分けて重点事項を示した。

基盤的活動では検査手法の高度化など高経年化に対応した安全対策の充実、高レベル廃棄物処分地の選定を目指した活動の充実とともに、立地地域社会との相互理解や地域共生を図る活動の充実、エネルギー教育の抜本的強化などを掲げた。

推進活動では、次世代軽水炉開発の推進とともに、FBRサイクル技術の研究開発に重点的な投資を行うべきと明記。また将来もウラン資源を確保できるよう、国は民間事業を支援、放射線利用拡大のため国民との相互理解促進活動を充実、専門部会の検討に基づいて食品照射に関する取組みを推進すべきとした。

基盤構築では諸外国、特にアジア諸国における原子力発電所建設に対するわが国産業の参加を促進するための環境整備、ITER計画と関連研究開発の推進等を掲げた。


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