[原子力産業新聞] 2006年6月8日 第2334号 <2面>

新指針導入で地質調査を追加実施 東京電力

東京電力は2日、発電用原子炉施設の新耐震設計審査指針に対応し、今夏から各原子力発電所において必要な地質調査を実施すると発表した。

同社は耐震安全性評価を地質調査、基準地震動の策定、機器・建屋の地震応答解析、耐震安全性評価という手順で実施する計画。今回の地質調査によりこれまでの地質調査を補完し、一連の耐震安全性評価のための基礎資料を得るとしている。

新指針により地質や活断層調査では、@敷地近傍調査の高度化A活断層認定基準の変更(活動の有無の調査期間が5万年前以降から約13万年前以降に変更)――が必要。

福島地点はこれまでの確認結果から、敷地近傍調査は必要ないが、主に地表地質評価を実施してきた近隣の双葉断層についてはボーリング調査を行い、基礎資料となる地質データを拡充、活断層認定基準の変更に対応する。一方、柏崎地点では福島地点とは逆に、活断層認定基準の変更に関する調査は実施済みのため必要ないが、柏崎平野の下に活断層が存在しない点について、補完調査を実施し敷地近傍調査の高度化に対応する。これまで柏崎平野では地表付近の地層分布に基づき活断層が存在しないと評価してきたが、今回地下探査を行い地質データを拡充する。


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