[原子力産業新聞] 2006年6月15日 第2335号 <2面>

エネ教育ガイドライン作成 社会生産性本部

(財)社会経済生産性本部は、エネルギー教育のためのガイドラインを作成した。「エネルギー教育検討委員会」(委員長・澁澤文隆信州大学教授)が学校におけるエネルギー教育の体系化に向けた検討を行い、学校対象アンケート調査や教科書分析調査等も踏まえて、取りまとめたもの。

エネルギー教育全体の考えを整理し、学習すべき内容として、@エネルギー概念の認識Aエネルギーと人間の歩みBエネルギー問題の認識Cエネルギー問題への対応Dエネルギー問題の解決に向けての行動――の5つの基本コンセプト別に提示した。

エネルギー教育の位置づけとしては、生涯学習の基礎としての役割、地球社会・地域社会に立った認識と行動、学校・家庭・地域社会等の役割と連携――の重要性を指摘している。

エネルギー教育の進め方については、総合的・多面的な見方や考え方の重視として、1つの結論を学ぶというよりも、その結論に至る過程を通して、多面的なものの見方と多角的な思考力、判断力を身につけることが重要としている。問題解決的・体験的な学習の強化については、課題解決に向けた具体的な取組みを検討し、行動・実践していく能力や態度を養うために、問題解決的な学習や体験的な学習の導入・展開が必要である、と指摘。多様な学習機会を通じた教育も必要としている。

持続的な社会の構築をめざし、エネルギー・環境問題の解決に向けて適切に判断し行動できる人間を育成することを、「エネルギー教育の目標」に掲げ、各学校段階別、主な教科別におけるエネルギー教育の内容を提示している。


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