[原子力産業新聞] 2006年6月15日 第2335号 <3面>

08年までに12鉱山操業 カザフスタン 2050年には2.5万トン

世界第2位のウラン資源を持つカザフスタンの国営原子力公社カザトムプロムは6日、世界的なウラン需要の増加に合わせて、2008年までに新たに12のウラン鉱山を操業開始する計画を発表した。このうち2鉱山が今年末に、5鉱山が来年操業開始する。

これら鉱山の中には、カメコ(加)、アレバ(仏)、テネックス(露)、ユレシア(加)など、海外企業との合弁企業として操業しているものも含まれている。2008年にはさらに1鉱山が操業開始する予定。カザフスタンには、合計129のウラン鉱床等が確認されている。鉱床は、同国内の6つの州にわたっており、これら6州の埋蔵量はウラン169万トンに相当し、うち120万トンはISL採鉱法(原位置溶液採鉱法)で処理される。

現在、商業採掘は3州にある9鉱山で行われており、今年5月には1,000トンの埋蔵量がある東ミンクドゥク鉱山の操業が始まった。カザトムプロムによると、既存鉱山の生産量は2021年までは毎年5,000トンにとどまり、その後は資源の劣化により減少するが、2050年までには採鉱量を2万5,000トンまで引き上げたい意向だ。

カザトムプロムは生産量を維持し、採鉱を行い探鉱活動を続けるために、2030年以降に大規模な投資が必要になると予想、2015年から開始する探鉱活動に、2億2,000万ドル以上を投資する予定だ。探鉱活動により、埋蔵量が40万トン以上増えると期待され、2090年まで年間2万5,000トンのウラン採鉱を維持できるという。

カザトムプロムは2010年までに、ウラン転換、濃縮、燃料集合体製造、原子力発電所の建設、再処理などの事業にも乗り出したい意向だ。


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