[原子力産業新聞] 2006年6月22日 第2336号 <3面>

CANDU炉建設に向け覚書 アルゼンチンとカナダ

アルゼンチン原子力発電会社とアルゼンチン原子力委員会はこのほど、カナダ原子力公社とCANDU炉(カナダ式重水炉)のバックフィットやCANDU燃料サイクル、新規建設に向けたフィージビリティ・スタディなど、原子力協力の拡大で覚書を交わした。

アルゼンチンは重水炉路線を選択しており、重水炉関連の研究開発施設や燃料製造、プラント部品の製造を行っている。現在、アトーチャ1号機(PHWR、35万7,000kW)とエンバルセ発電所(CANDU、64万8,000kW)の2基が運転中で、2005年の原子力発電電力量は63億7,440万kWh(原子力シェアは約7%)だった。今回の覚書は、CANDU炉を採用しているエンバルセ発電所のバックフィットや、乾式使用済み燃料貯蔵施設などの支援、CANDU燃料サイクル構想や重水供給などの分野をカバーしている。

またアルゼンチン政府はすでに、建設作業が中断していたアトーチャ2号機(PHWR、74万5,000kW)の建設再開を発表しているが、覚書にはそれとは別に、新規にCANDU炉を建設することを目指した実行可能性調査を実施することも盛り込まれている。


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