[原子力産業新聞] 2006年7月6日 第2338号 <1面>

安全行政評価まとまる

原子力委員会の政策評価部会は6月29日、第5回会合を開催、原子力安全行政に関する評価を取りまとめた。

評価は国・事業者等の責任、安全文化の確立・定着と運転管理の継続的改善、リスク情報活用、高経年化対策、原子力防災、安全確保活動に係るコミュニケーション、核物質防護対策の7項目に分類。各項目とも基本的に原子力政策大綱に整合した施策が遂行されていると評価した。

同時に、今後の課題も示し、国・事業者等の責任では、事業者は第一義的責任を有すること、国は科学的かつ合理的規制を実施することについて、トップマネジメントの努力により組織の隅々まで浸透させる必要があると指摘。また保安院を経産省から分離すべきという意見があるため、現状で具体的な問題点があるかについて、検証を続けるとしている。

継続的改善では、最新の知見を踏まえた取組みが日常的に実施されるにはもう少し時間を要すると指摘。リスク情報では継続的なデータの蓄積、高経年化では最新知見を踏まえた実効性の高い対策が必要とした。同部会は今年4月以降、保安院、文科省、事業者などからヒアリング、福島市で意見を聴く会も開催した。


Copyright (C) 2006 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.