[原子力産業新聞] 2006年7月6日 第2338号 <4面>

わが国の原子力発電所運転速報 6月利用率は69.9%、定検入りゼロ浜岡5がタービントラブルで停止

日本原子力産業協会の調べによると、国内原子力発電所の6月の平均設備利用率は69.9%で、前月の同67.4%より若干上昇。また、総発電電力量は、249億6,438万6,000kWhと、昨年同月比1.6%増となった。電力各社の各発電炉の稼働状況、炉型別・会社別の設備利用率は、表に示す通りである。

定期検査に伴い停止していた日本原子力発電の敦賀2号機、東京電力の福島第一6号機、中部電力の浜岡4号機、北陸電力の志賀1号機、中国電力の島根2号機の計5基が同月中に発電を再開、盛夏に備えた発電体制が整いつつあるようだ。定検入りに伴う停止はなかった。6月は30基のプラントで設備利用率が100%以上に達し、関西電力高浜1号機と九州電力川内1号機の2基が103.7%で首位に並んだ。

トラブルについては、昨年1月に運開した中部電力の浜岡5号機が15日、「タービン振動過大」警報によりタービンが停止するとともに、原子炉も自動停止したため、点検を行ったところ、低圧タービンBで羽根1本の脱落が確認された。また、その後の詳細調査により、30日までに、羽根脱落のあった同じ回転軸の位置に取り付けられた残りの羽根139本中、46本に折損、ひび割れが確認された。中部電力では、同機低圧タービンA、Cについても調査を進めているほか、同型式のタービンを持つ北陸電力志賀2号機でも原子炉を停止し、点検を行っている。


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