[原子力産業新聞] 2006年7月13日 第2339号 <2面> |
今年度研究助成で贈呈式 医用財団医用原子力技術研究振興財団 (森亘理事長) は7日、2006年度「医用原子力技術に関する研究助成」の対象者を決定し、都内で贈呈式を行った。 同助成は、医用原子力技術に関する研究の推進を図り、その研究ならびに若手研究者を支援する目的で同財団が96年度から実施しているもの。 今年度の重点テーマは、@画像による認知症の早期診断に関する研究A放射線治療計画の高精度化に関する研究B中性子捕捉療法の高度化に関する研究──。応募総数25件の中から、同助成選考委員会により研究の目的・方法や独創性、将来性・実用化、実績等が審査され、左記の5名(=写真前列、後列右から3番目が森理事長)が決定した。 ▽小川美香子・浜松医科大学光量子医学研究センター助手「アルツハイマー病の発症前診断を目的としたニコチン性アセチルコリン受容体α7サブタイプイメージング剤の開発」▽中松清志・近畿大学医学部放射線腫瘍学部門講師「PET―CTシミュレーションによる高精度放射線治療計画の研究」▽塩見浩也・大阪大学大学院医学系研究科放射線治療学教室研究生「時間を考慮に入れた放射線治療計画システムの構築」▽成田雄一郎・京都大学大学院医学研究科放射線腫瘍学産官学連携講師「4次元放射線治療:4次元CT画像の放射線治療計画応用のための基盤整備」▽市川秀喜・神戸学院大学薬学部助教授「がん中性子捕捉療法における統括的治療診断を可能にするガドリニウム含有ナノパーティキュレートシステムの創製」。 また、贈呈式に引き続き、前年度の同助成総合報告会が行われ、京都大学原子炉実験所の小野公二教授が、「中性子捕捉療法の現状と展望」と題して特別講演を行った。 |