[原子力産業新聞] 2006年8月10日 第2343号 <1面>

食品照射でご意見聴く会 表示関係で多くの要望出る

原子力委員会の食品照射専門部会は7日、都内で同部会報告書「食品への放射線照射について(案)」に関するご意見を聴く会を開催(=写真)した。約110名が参加、健全性が確認されたものから速やかに許可すべき、国民への情報提供が不足などの意見とともに、表示に関する要望も多く出された。

あらかじめ希望した10名が意見を述べた。「我が国でも科学的データに基づき健全性が確認されたものから速やかに許可すべき」、「食品照射はもっと利用されるべき技術であり、特に世界で認められた香辛料は早く許可して欲しい」などの推進意見とともに、「多くの一般消費者は、こうした報告書が出ることを知らない。結論を急がず国民への周知に時間をかけるべき」、「安全性や検知技術などに問題がある」など慎重意見も出された。検知技術の研究者から「照射履歴は管理できる技術レベルに達しており、この点に配慮した記述を」との指摘もあった。

表示に関する意見は「表示する必要性はあるが、健全性が確認されていることを併記すべき」、「外食産業においても分かる表示を」など。香辛料への適用で消費者がどのようなメリットを得られるか、具体例なども挙げ、より分かり易い説明を、との要請もあった。


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