[原子力産業新聞] 2006年9月28日 第2349号 <3面>

カナダ 2件目のSPLを申請 ダーリントン・サイトを対象

オンタリオ・パワー・ジェネレーション社(OPG)は22日、ダーリントン原子力発電所サイトを対象とした「サイト準備認可(SPL)」を、カナダ原子力安全委員会(CNSC)に申請した。今年2月に発表された新しい許認可手続きに基づいたもので、先月のブルース・パワー社に続き2件目の申請となる。

OPG社は公営の発電事業者で、ダーリントン発電所(4基)とピッカリング発電所(8基)を所有・運転し、ブルース発電所(8基、ブルース・パワー社と長期リース契約を結んでいる)も所有している。

OPG社のJ.ハンキンソン社長兼CEOは、「ダーリントン発電所は増設の余地があり、インフラもすべて整っている。またこれまでの運転実績から、環境影響も規制の許容内であると考える」とサイト選定の理由を説明した。また、地元自治体が新規建設を支持していること、経験豊富な発電所スタッフも抱えていることを強調した。

ただし、今回はあくまでもSPLを申請しただけで、実際に建設するかどうかの最終決定は、まだ先のことになる。

オンタリオ州政府は今年6月、「包括的電力供給計画」の策定方針の中で、原子力発電を「環境影響、発電コストの両面から理想的なベースロード電源」と位置づけ、既存原子力発電所の運転期間延長/リプレイスを支持。OPG社に、バックフィット作業に関するフィージビリティ・スタディや、既存サイトへの新設に向けたSPLおよび環境影響評価の準備作業の着手を命じていた。


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