[原子力産業新聞] 2006年10月5日 第2350号 <1面> |
食品照射部会が最終報告 「尊重すべき」を委員会決定原子力委員会は3日の定例会議で、食品照射専門部会が取りまとめた報告書について、その内容は尊重すべきものであり、関係各省庁が有用性が認められる食品への照射の検討・評価を進めることを期待する、との委員会決定を行った。
会議では部会長を務めた多田幹郎・中国学園大学教授が報告書を説明。併せて「国際機関が勧告、多くの国が国レベルで適切に評価・対応する中で、日本だけは過去に真剣に論議しておらず、これは国民に不利益。国民の理解促進のため、原子力委員会も旗振り役をお願いしたい」と要請した。
委員会決定は報告書について、十分な調査審議によりまとめられており、その考え方は尊重すべき、と評価。文部科学省、厚生労働省、農林水産省など関係省庁に対し、@有用性が認められる食品(まずは香辛料)への照射に関し、食品衛生法及び食品安全基本法に基づく検討・評価の実施A表示の在り方の検討B公定検知法の早期確立C監視・指導への対応の検討――などを要請。研究者、事業者に対しては、健全性知見の不断の集積と研究、検知技術の高度化のための研究などを要請している。
同委員会は今後、政策評価などで、関係省庁等の取組み状況を把握、必要な対応を図る方針。
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