[原子力産業新聞] 2006年11月2日 第2354号 <3面>

露ASE社が主契約者に ブルガリア ベレネ1、2号機

ブルガリア電力公社(NEK)は10月30日、ベレネ原子力発電所(=写真 PWR、100万kW級×2基)の建設再開プロジェクトの主契約者を、ロシアのアトムストロイエクスポルト社(ASE)に決定した。

既存の機器を流用するが、原子炉はVVER1000の最新型であるV466型を採用。計装制御系は仏アレバ社が担当する。

運転開始は1号機が2011年、2号機が2013年を予定している。

入札には、チェコのシュコダ・プラハ社が率いるコンソーシアムも参加し、チェコのテメリン発電所にも採用されているVVER1000のV320改良型を提案した。しかしブルガリアは来年1月のEU加盟を控えていることから、NEKは「より新しいV466型の方が欧州連合(EU)の理解を得やすい」と判断し、ASEを選定した。

ブルガリア政府と欧州委員会は1999年、EUへの加盟条件としてコズロドイ発電所の早期閉鎖で基本合意。1、2号機は2002年末に閉鎖され、残る3、4号機も年内に閉鎖される予定である。

ベレネ発電所は1984年に着工されたが、住民の反対や資金難、また耐震面での問題などから1990年以降、建設工事が中断されていた。


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