[原子力産業新聞] 2006年11月9日 第2355号 <1面>

初のMOX燃料製造 日本原燃社長 「試験の正念場」

日本原燃は2日、青森県の六ヶ所再処理工場(=写真)で実際の使用済み燃料を使ったアクティブ試験で、同工場としては初めてのウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)の固まりを製造した、と発表した。

今後、これらの生産物をさらに熱処理し、粉砕することによって、製品としてのMOX燃料粉末を今月中旬にも製造する見通しだ。

兒島伊佐美社長は10月27日、青森県六ヶ所村の本社で定例記者会見を開き、現在進めている使用済み燃料を使ったアクティブ試験の第2ステップの現状等を説明。

試料分析の精度を上げることが工程上極めて重要との認識を示し、その「分析再現性確認試験」のメドがたったことから、ウラン溶液をウラン脱硝塔へ供給しこれまでの「せん断・溶解」「分離」「精製」の各工程試験から、「脱硝」工程へと進み、「アクティブ試験の正念場を迎える」と説明していた。

核不拡散上の観点から、ウラン溶液とプルトニウム溶液を1対1で混合し、脱硝する方法は日本独自の技術だ。


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