[原子力産業新聞] 2006年11月9日 第2355号 <1面> |
原子力機構 「ふげん」廃止を認可申請日本原子力研究開発機構は7日、新型転換炉「ふげん」の廃止措置計画を原子力安全・保安院に認可申請した。今後、約22年をかけ主要施設の解体撤去、廃棄物処理・汚染除去を行う。 「ふげん」は日本が自主開発した新型転換炉で、減速材に重水を用い電気出力16.5万kW。一原子炉の実績としては世界一といわれるMOX燃料772体燃焼(25年間で)など、核燃料サイクル技術開発の一角として活躍し、総発電電力量は219億2,400万kWhと電力供給にも貢献した。70年に設置許可取得・建設開始、78年初臨界、79年運転開始、81年にわが国初の国産MOX燃料を装荷、00年には累積総発電電力量200億kWhを達成するなど、運転実績を重ね、03年に運転を終えた。 廃止措置対象は原子炉本体、核燃料物質取扱い施設・貯蔵施設など。本年度から約5年間の使用済み燃料搬出に始まり、原子炉周辺設備解体撤去、原子炉本体解体撤去、建屋解体の順に、4段階で実施する。全工程の終了は28年度頃を見込んでおり、一連の廃止措置を通じて得られる知見・経験は、今後の原子力施設にも活かされるよう技術成果の公開に努める。 |