[原子力産業新聞] 2006年11月9日 第2355号 <3面>

エジプト ロシアとの協力関係を模索

ロシアを訪問したエジプトのH.ムバラク大統領は2日、モスクワでV.プーチン大統領と会談し、原子力発電部門での両国の協力関係を強化することを確認した。エジプトでは今年の9月頃から、これまで凍結されてきた原子力発電導入計画を再開する動きが活発化している。

エジプトの原子力発電導入に関しては、米国が内諾を与えていると言われていた。しかし今回、ムバラク大統領がロシアをパートナーとして選択する姿勢を示したことで、ロシア製原子力発電所の導入の可能性も浮上している。

エジプトは2基の研究炉を所有・運転しており、20年以上前からエルダバ原子力発電所(PWR、93万6,000kW×2基)の建設計画を掲げている。国際原子力機関(IAEA)が昨年2月に発表した報告書は「エジプトの原子力研究開発は核兵器開発およびウラン濃縮を目的としていない」と結論している。


Copyright (C) 2006 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.