[原子力産業新聞] 2006年11月16日 第2356号 <4面>

理研等 東京でシンポ開催 X線レーザー技術に関心

理化学研究所、高輝度光科学研究センター、X線自由電子レーザー計画合同推進本部は7日、東京・丸の内のマイプラザホールで、第1回X線自由電子レーザー(XFEL)シンポジウムを開催した。約350名が来場、2010年完成を目指す次世代レーザー光の開発動向や期待される科学技術の成果などを傾聴した。

冒頭、今年4月に発足したX線自由電子レーザー計画合同推進本部の坂田東一本部長は、「XFELは第3期科学技術基本計画で国家基幹技術の1つに指定されたが、今年6月のプロトタイプ機の発振成功により、現場の研究者も自信を深めている。5年後から多くの研究者に利用して頂き、多数の成果が輩出されるよう全力をあげる」と挨拶。続いて同推進本部の北村英男・光源建設グループディレクター、新竹積・加速器建設グループディレクター、田中均・軌道解析グループディレクターが、XFELの概要、日本独自の技術、プロトタイプ機の発振などについて説明した。

午後は、XFELの利用に関し、利用推進協議会主査の太田俊明・立命館大学SRセンター長をはじめ大学、民間企業の代表がライフサイエンス、材料科学、半導体分野などでの期待や要望について講演した。利用では、創薬に直結するとされる膜タンパク質の構造解析などの飛躍的な進歩が期待されている。


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