[原子力産業新聞] 2007年1月5日 第2361号 <11面>

政策評価部会 核不拡散も評価対象に 平和利用は素案検討

原子力委員会の政策評価部会は12月13日、第10回会合を開催、「平和利用の担保」に関する評価素案を検討した。また、「核不拡散体制の維持・強化」も今回の評価対象とし、同体制の取組み状況の検証を開始した。

「平和利用の担保」の評価の視点は、@IAEA保障措置及び国内保障措置の厳格な適用A我が国基本姿勢の国内への広聴・広報活動、海外への発信活動Bプルトニウム利用の透明性確保C技術開発等による国内外の理解と信頼の向上――など。

素案では各事項とも原子力政策大綱に沿って各種施策が実行されていると評価した上で、広報・広聴、発信などの手法に一層の工夫を要請。広く事業所の全ての従業員や関係者の間で、核不拡散の組織文化を醸成すべき、との点も記述した。

一方、ご意見を聴く会でも「核不拡散体制」に高い関心が示されたこともあり、今会合で正式にこれを評価対象とすることを決めた。ただ、我が国の核武装論議の是非など、原子力委員会の役割を超えるテーマは区別する。今会合では、CTBT(包括的核実験禁止条約)、NPT(核不拡散条約)などへの取組みをレビュー。次会合で関係行政機関等からヒアリングする。


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