[原子力産業新聞] 2007年1月5日 第2361号 <3面>

米国 プログレス・エナジー社 レビー郡に フロリダのサイトを選定

プログレス・エナジー社は12月12日、原子力発電所2基の新規建設予定サイトとして、フロリダ州レビー郡のサイトを選定した。原子力規制委員会(NRC)への建設・運転一体認可(COL)の申請時期は、2008年を予定。採用炉型は未定だが出力は各110万〜160万kW級を想定している。

レビー郡のサイトは、同社のクリスタルリバー原子力発電所の北東13kmで、既存の送電網へのアクセスも容易。今後数か月をかけて、さらに詳細なサイト評価を実施する予定だ。初号機の建設コストは25〜35億ドルと見積もられており、同社は自治体や他電力と共同所有する可能性を示唆している。

フロリダ州周辺地域の電力需要は、今後10年で25%増加すると予測されている。同社はエネルギー効率の向上や再生可能エネルギーの導入などを実施しているが、新規原子力発電所は電力の安定供給や電力料金抑制に重要な役割を果たすと強調している。また同社は近年、天然ガス火力発電所を増設しているが、電源のベストミックスを達成するためにも、石炭火力や原子力などベースロード電源の増設は急務となっている。

しかし実際に建設するかどうかは、NRCの承認だけでなく、電力需要予測、経済状況などを総合的に勘案して決定するという。建設する場合、NRCのCOL承認後、早ければ2010年にも着工。2016年には1基目が運開する予定だ。

同社は2005年11月、フロリダと南北カロライナの二エリアを対象としたCOLを申請する方針を正式にNRCに通告しており、2006年1月にはノースカロライナ州のシアロンハリス・サイトを選定している。また同社は、原子力発電所の新規建設をめざしたコンソーシアムであるニュースタート・エナジー・デベロップメントのメンバー企業でもある。


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