[原子力産業新聞] 2007年1月11日 第2362号 <1面>

新委員で初会合 原子力委が年頭の所信

原子力委員会は9日、新委員就任後初の定例会議を開催(=写真)した。委員長代理には田中俊一委員が指名された。

就任にあたり、田中委員長代理は、「原子力政策大綱の具体化が重要、併せて科学技術として原子力の素晴らしさを広く理解して頂くことに努めたい」と挨拶。

松田美夜子委員は、「立地地域とのコミュニケーションのため、とにかく現場を回りたい」、広瀬崇子委員は「国民に原子力を分かり易いものにし、日本の原子力政策の国際的な理解向上にも努めたい」、伊藤髟F委員は「立地地域や国民との相互理解による信頼関係が基本、という点をしっかり踏まえたい」とそれぞれ抱負を述べた。

   ◇  ◇   

原子力委員会は9日の定例会議で年頭の所信を発表した。

今年、重点的に取組むべき課題として、@原子力を巡る国際動向への積極的対応A高レベル放射性廃棄物の調査区域の選定B研究開発の戦略的推進C知識マネージメントD広聴・広報活動――などを挙げた。国際動向では燃料供給などの国際的枠組みなどへの積極参加とともに、平和利用推進国への協力を掲げた。高レベル廃棄物では、自治体との間で安全性と公益性、立地地域と自治体の持続的な発展などについて相互理解を深める一層の努力を要請した。

研究開発の推進ではFBRサイクルを挙げ、知識マネージメントでは次世代を担う人材育成の仕組みの整備が早急に必要とした。


Copyright (C) 2007 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.