[原子力産業新聞] 2007年1月11日 第2362号 <3面>

ウクライナ 原子力産業複合体を設立へ

ウクライナは12月27日、国営の原子力産業複合体ウクラトムプロム社を設立することを閣議決定した。

ウクライナ国内での燃料サイクルの完結を目指し、国営の原子力発電会社であるエネルゴアトム社と国内原子力関連施設・研究機関を統合する計画だ。ウクラトムプロム社は、エネルゴアトム社を母体とし、燃料エネルギー省の管轄下に置かれる。

ウクライナのエハヌロフ首相は昨年2月、燃料サイクルの確立を目指し、国内産業界や学界の技術力を結集し、12年内に燃料製造の開始を目指すとの強い意欲を示していた。

ウクライナは天然ウランが豊富であるにもかかわらず、製造工程のウラン濃縮と燃料加工をロシアに依存しており、核燃料はすべて露TVEL社から購入している。この依存度の低減が、以前からウクライナの大きな目標となっていた。


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