[原子力産業新聞] 2007年1月25日 第2364号 <1面>

「放射性廃棄物でない廃棄物」 経産省がガイドライン検討開始

経済産業省は来月から、原子力発電所の廃止措置などで発生する「放射性廃棄物でない廃棄物」の取扱いに関する運用ガイドラインの検討を開始する。原子力安全・保安部会の廃棄物安全小委員会の下に技術ワーキンググループ(WG)を設置、今年央を目途に取りまとめる。

WGの設置は、22日開催の同小委員会で決定した。主査は川上泰・原子力安全研究協会研究参与が務める。

同廃棄物はクリアランスレベル以下の廃棄物。原子力安全委員会は、92年に放射性廃棄物と区分する際の基本的な考え方、01年に汚染がないことを判断する方法を提示。これを受け同小委員会は04年に、同廃棄物と判断する場合もクリアランスと同様に品質保証計画書を定める必要があるとの見解を示した。

WGは品質保証活動が適切に行われるよう、クリアランスの品質保証等を踏まえ、取扱の統一的技術ルールや運用ガイドラインを策定する。過去に蒸気発生器や原子炉容器蓋の取替などで発生したコンクリート廃棄物を個別に同廃棄物と判断した例が11件あり、この実績も参考にする。

なお同日の小委員会は中間報告書「低レベル放射性廃棄物の余裕深度処分に係る安全規制」のパブコメ前の最終案を審議、一部修正し了承した。


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